小泉小日記

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あの日を忘れない ~3.11みやぎ鎮魂の日~


 明日3月11日は「みやぎ鎮魂の日」です。明日は学校が休みなので,前日となる10日(金)の業前に集会が行われました。今年は,校地内にある津波記憶石「津波の教え」の前に全員が集いました。はじめに記憶石越しに見える海に向かって一分間の黙祷を捧げました。その後校長が子供たちに「みやぎ鎮魂の日」の3つの意味などを話しました。「震災で亡くなられた方々を思いだし悲しむ日であること」「震災の記憶をいつまでも伝える日であること」そして「震災からの復興を誓う日であること」です。陽ざしはあるものの寒さが残る朝でしたが,子供たちは真剣に聞き入っていました。その後,記憶石にある「未来の人びとに」のメッセージを読んだり,国道45号線小泉大橋や防潮堤などの復興工事の様子を眺めたりしながら,鎮魂の日の意味について考えていました。
 東日本大震災の発生から6年となります。小泉地区は高さ20mを超える津波が襲来し甚大な被害を受けました。震災の記憶はいつまでも消えることはありませんが,その記憶とともに歩みながら,亡くなった方々の分も大切に生きること,津波で傷ついたふるさとをもっとすばらしい姿に戻すことなどを学んでほしいと思います。

 未来の人びとに
    二O一一年三月十一日午後二時四十六分
    東日本大震災が起こり
    大津波が太平洋沿岸に襲来した。
    気仙沼市小泉地区は大被害を受け
    多くの命と家を失ってしまった。
    学んだことは「地震があったら津波が来る」
    ともかく上へ上へと逃げること。
    「てんでんこに逃げよ」
    その教えを伝えたい。
                         津波記憶石「津波の教え」より

ひまわり組さんとの交流&サケの飼育はじまる


 3月7日(火)に1年生が小泉幼稚園ひまわり組の園児たちと交流会をしました。生活科の「もうすぐ2年生」の学習で行われ,4月に入学するひまわり組の園児を招待し楽しく交流しました。会ではこの1年に習ったことやできるようになったことを紹介したり,「王様ジャンケン」や「フルーツバスケット」などのゲームをしたりしながら,お兄さん,お姉さんらしいところを発揮しました。ひまわり組の皆さんも「とても楽しかった」「はやく小学校にいきたい」などの感想を話していました。


 2年生は生活科で小泉川のサケについての学習をしています。昨年12月に小泉川鮭増殖組合(及川安五郎組合長)を訪問しサケ網漁の見学や採卵体験などを行いましたが,その卵から孵化(ふか)した稚魚の飼育を始めました。廊下に設置された大きな水槽の中には,5㎝程に成長した数百匹の稚魚が元気に泳いでいました。組合の方に餌のやり方などを教えていただきました。15日に小泉川に放流する予定ですが,それまでみんなで協力して大切に育てていきたいと思います。

ありがとう さようなら 6年生 



 3月3日(金)に体育館でいずみ児童会の「6年生を送る会」が行われました。はじめに,1年生と手をつないで6年生が入場しました。児童代表のあいさつの後,恒例の「くす玉割り」が行われました。くす玉は割るのが難しいのですが,今回はめでたく一発で割れました。全員で王様ゲームなどを行い,その後各学年から出し物やプレゼントが贈呈されました。ダンスや合奏,似顔絵などを披露し,6年生への感謝の気持ちを表しました。また,全員で愛唱歌となっている「かぜがよんでる」を合唱しました。最後は,アーチを作って6年生を見送りました。昨年の4月から学校のリーダーとして活躍してきた6年生。11人と少人数ながら一人何役もこなし,小泉小学校のよき伝統を引き継いできました。後輩たちの感謝の気持ちに終始笑顔で応える姿は,この1年間がんばり続けた充実感と達成感にあふれていました。送り会を終えて,また一つ巣立ちの時が近づいてきました。来週からいよいよ卒業式の練習がはじまります。

海の恵みを学びました~5年ワカメ刈り・ボイル作業体験~


 2月28日(火)に,5年生の総合で「ワカメ刈り・ボイル作業」の体験を行いました。今回も「種はさみ」でお世話になった蔵内浜「蔵内之芽組」(及川淳宏代表)とNPO法人「浜わらす」の皆様にご協力をいたただきました。昨年までは陸でワカメの「メカブ切り」を行いましたが,今年は漁船でワカメいかだまで行き,直接ワカメを刈る体験をしました。子供たちは,親潮で育ったワカメが海の中から顔を出すと,「わー!大きい!!」などと歓声をあげていました。春の光と潮風を浴び,ウミネコの声と波の音を聞きながら,生き生きとしたワカメを刈る手に自然と力が入りました。作業を終えてから,建設中の小泉大橋の近くまでクルージングしました。海から見る学校や復興工事の様子は,これまで見たことのない新鮮な風景でした。

 船から下り,岸壁で「メカブ切り」と「ボイル作業」の体験をしました。ボイル作業は,ワカメを熱湯処理したあと冷たい水で冷やすといった,力のいる作業です。この後「塩蔵」「芯抜き」などの作業があります。ワカメは,いろいろな過程を経て出荷されることがわかりました。ほとんどの児童は初めての体験でしたが,海の恵みを大切にしながら地域産業の発展に取り組む方々の「海と生きる」姿を見つめながら,地域のよさについて再認識する学習となりました。

交流・ご支援ありがとうございます


   先日,学校交流を続けている佐賀県嬉野市立轟(とどろき)小学校(杉本光輝校長先生・児童数141名)と神奈川県横浜市立新羽(にっぱ)小学校(近藤伸校長先生・児童数514名)から交流メッセージが届きました。両校とも数年前から交流があり,轟小学校からは嬉野市の名物のお茶や入浴剤などもいただいています。メッセージには各校の紹介や行事,縦割り班活動,各学年・学級の活動の様子などが写真やイラストを交えて丁寧に書いてあり,児童一人一人が作ったカードには,元気づけられる励ましのことばなどもたくさん見られます。この3月11日で震災発生から6年となりますが,交流と支援を続けていただいていることに感謝いたします。ありがとうございました。

   また,NPO法人「えひめ311」様からメッセージ付きの伊予柑をいただきました。この伊予柑は,愛媛県松山市の「おじさんおばさんのグループ」とボランティアの皆さんが「気仙沼市の子どもたちに食べてもらいたい」と畑を借りて育てたものです。伊予柑には,伊予市内の双海中学校,翠小学校,郡中小学校,砥部町の麻生小学校の児童生徒さんのメッセージも書いてありました。「世界も日本も東北も四国も宮城も愛媛も気仙沼も松山も大人も老人も子供も犬も魚も みんな幸せに」「No Smile No Life!!!」「一日も早く復興できることを祈っています」など心温まるメッセージです。本校の分には,伊予市立郡中小学校の皆さんの写真も添えられています。11名の皆さん(6年生?)の笑顔と「伊予かん食べて い~予感♥」のメッセージに元気をもらいました。明日から弥生3月とはいえ,春は名のみの風の寒さですが,伊予柑のほどよい甘さに「い~余寒♥」を感じた一日でした。