鹿中 学校生活

2019年11月の記事一覧

小中合同総合防災訓練④ 被災体験を聞く会

 
 避難所設営訓練を終了した3年生は11時ごろからは「被災体験を聞く会」に参加していました。これは今回初の試みです。東日本大震災発災当時,今の中学3年生は小学校入学前でした。ですから,震災の記憶はあるものの,子どものことですから,曖昧で断片的な理解をしているようでした。これまでは被災地の子どもたちの心のケアを重視していたので,あまりストレートな事実を扱わなかったのですが,本校では「震災を学ぶことがこれからは大事だ」と考えて今年度は取り組んできました。
 
 そこで,今回の防災訓練に合わせて「被災体験を聞く会」を3年生だけに実施したのです。語り部となって被災体験をお話ししてくださる方は3年生の保護者と先生です。今回は3名の方に語り部になってもらいました。畠山PTA会長さん,米倉さん,小山先生の3名です。あの時,自分はどうしたのか,どう感じたのか,今どう思うかなど,当時のことを詳しくお話ししていただきながら,大事なメッセージを発信していただきました。身近な方々が身近な場所で語る「あの時」を生徒は真剣に聞きました。もっと多くの鹿折の人々からこのようなお話をお聞きしたいと感じた会の様子です。お忙しい中ご協力をいただいた皆さまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。「保護者語り部」…これからも行っていきたい新企画でした。
 

小中合同総合防災訓練③ 各種体験活動

 
 避難所設営訓練が体育館で行われているころ,調理室では炊き出しを行い,150食分の非常食調理が行われていました。保護者の皆さんのお手伝いもいただき,今度はかなりの量を調理していました。事前練習のときよりも真剣な様子が印象的でした。
 
 校庭では駐車場の誘導練習をしていた生徒たちがいます。コーンを設置し誘導棒を使って車両を校庭に入れています。実際には何台もなかったのですが,これが実践だったら大変難しい作業になるでしょう。また,昇降口ではアルファー米を調理する準備が手際よく行われていました。
 
 校庭では火起こしと湯沸かしが行われていました。小学校の野外活動で野外炊飯をしてきているので火の起こし方は理解しているのですが,やはり実践が少ないことが結果に出ることは否めません。それでは火がつかないだろうと思うやり方だったり,火をつけるために一生懸命に団扇で煽いだりと悪戦苦闘していました。下の生徒たちはサバめし班の生徒たちですが,煙にまみれた作業をしていました。試食をさせてもらいましたが,失敗もなくとても順調にできたようです。
 
 昼頃,それぞれの体験学習を終え,体育館に集まってきた生徒たちは,学年ごとに集まって炊き出しの試食をしました。普段の給食とは異なった会食となりましたが,お代わりをしてたくさん食べていたようです。アルファー米は3種類です。写真の「わかめご飯」のほかに「きのこご飯」「ひじきご飯」の3種でした。とても美味しくいただくことができました。技術の進歩を感じた瞬間です。
 今回の訓練のための費用は,みやぎ生協さんの助成金を活用しました。感謝申し上げます。
 

小中合同総合防災訓練② 避難所設営訓練

 
 学校では避難者が続々と本校に集まってきたことを想定して,避難所設営訓練が行われました。訓練の中心となったのは3年生と総務の生徒たちです。保護者のボランティアの方々や1・2年生の生徒たちには避難者役をしてもらって協力してもらいました。
 
 訓練では受付をつくって避難者を受け入れ人員を管理すること,避難者に対して情報を周知すること,救護の必要な人には適切な対応をすること,避難者の居場所をつくること,備蓄倉庫から必要な物品を出して準備をすることなどを勉強しました。避難所の本部では様々な事態に対して適切な判断をすることが求められました。実際にはとても困った様子になることなく過ごすことができたようですが,果たして訓練の成果はどうだったでしょうか。もっと真に迫る体験学習とするため,避難所本部への強い要求や事態の変化等で,生徒たちを揺さぶる方法もあったかもしれません。
 
 訓練では運営役の生徒も,避難者役の生徒もよく頑張りました。先生たちはできるだけ口出しをせず,生徒に考えさせる,生徒に行動させることを原則としていましたが,その場その場でよく判断をし,互いに協力をしていたことが分かりました。先日行った図上訓練をもとにしっかりと実践していたと思います。上手くいかなかった点を今後の実践や学びにつなげてほしいと思います。
 

小中合同総合防災訓練① 1次避難

 
 11月2日(土)の小中総合防災訓練では,午前9時に地震が発生し,津波の危険があることを想定して1次避難を行いました。これは生徒たちの住居のある自治会ごとに1次避難をするものです。当日は小中学生はもちろん,保護者の方にもご参加いただき,たいへんありがとうございました。災害の想定によっては,今回の避難所ではなく,もっと適切な場所があると思うのですが,鹿折地区全域で小学校から中学校までの訓練をするとなると,今回のように自治会ごとの通常の避難先を選択せざるを得ません。特に,大雨による土砂災害の危険となった場合は今回の1次避難先でどうでしょうか。工夫をしなければならないところです。
 ところで,ここでは①避難者名簿をつくって地域の人々と顔なじみの関係をつくることや,②避難してみて気付いたことを話し合い,今後の災害に備える知識を持つことが学習のねらいでした。生徒はよくできていたでしょうか。
 

防災訓練 前日の風景

 
 写真は11月1日(金)です。大きな行事には,大きな準備が必要。これまでも事前学習をしてきましたが,いよいよ明日は総合防災訓練という日です。昼休みには各地区のリーダーさんが会議室に集合していました。1次避難の際にどのように行動するか,最終確認です。プリントを見せてもらいながらそれぞれの役割を確かめていたようです。
 
 右上は前日の6校時目の写真。生徒会総務は避難所運営訓練の打ち合わせのようです。役割分担などを話し合っていました。本番はどうなるのでしょう。
 下の写真はサバめし班です。教室では牛乳パックを細く切ってサバめしの燃料を作っていました。また,空き缶に穴を開けて簡易コンロを作成していました。どうやらやら缶切りという道具を生徒は使ったことがない様子です。当たり前ですが。
 
 さて,調理室ではなにやら計算中。電卓,マジック,紙が準備されています。明日は炊き出しをするわけですが,人数は約150人分をつくるのです。ですから,材料がどのくらい必要か,鍋ごとに計算が必要なのですね。こんなことは普段の調理にはあまり見られないことではないでしょうか。多く作るのにも技が必要です。
 また,生徒昇降口では火おこし班の打ち合わせと準備です。アルファー米を頂くにしてもお湯を沸かすことが必要です。150人分です。火傷の心配もありますね。先生の事前指導がしっかりとなされ,生徒の準備と心構えができていたようです。いよいよ当日です。