鹿中 学校生活

2019年3月の記事一覧

学習の基盤をつくる ①

 
  各教科の勉強の他に,やはり学習を支える「基盤」づくりは大切なことです。しっかりとした生活態度,物事への前向きさ,人への信頼感,素直さなどの生活態度がそもそも「基盤」なのですが,学習に近い部分での「基盤」づくりも重要だと思います。
 上の写真は本校の朝の読書活動の様子です。この時間は誰一人お話をしていません。静寂な時間の中で,自分の興味のある図書を集中して読んでいます。先生たちも生徒と同じように過ごすのです。これによって読書習慣を育む,集中力を高めて一日のスタートを切らせるなどの効果が考えられています。読書する子は,学力が高い。…そんなことも定説になっています。
 また,学級では短学活などで「スピーチ活動」を行っています。これも,考える,表現する,人間関係を作るなどの効果を期待した取組なのです。下の写真は2年生の様子です。「3秒スピード」は,教室でよくある「3秒スピー」からの悪ふざけですが,生徒はテーマの下に,毎日短時間で,笑顔で級友と楽しく話し合っているようでした。この活動からの成果を期待したいものです。
  

公立高校合格発表 新しいスタートライン

 
 3月14日(金)は宮城・岩手公立高校の後期入試・一般入試の合格発表がありました。本校3年生は全員合格となり,職員室には歓声が上がりました。受験は個人戦ですが,やはり学年生徒の規律や雰囲気はとても大事だと思いました。しっかりした生活態度や物事に対する意欲は,個々の入試への取組や本番での地力にも影響を与えるものだなと,改めて感じさせられました。3年生の総合力が効いていると思います。3年生諸君,合格おめでとう。
 さて,翌日15日(金)には元担任の先生たちから合格証が手渡されました。待ち望んでいた合格証を手にして,3年生のみんなは幸せそうでした。自然と拍手が湧いたり,笑顔になったりしていたようでした。これで,やっとスタートラインに着くことができました。今後の高校生活では,これまでとは違う環境の中で,新たな仲間たちと一緒に新たなチャレンジをしていくことになります。栄光も挫折も味わうことでしょう。自分にとって意味深い3年間にしていくことを期待します。頑張れ,卒業生。
  

絆募金 尼崎市立園田東中学校から届きました

 
 3月11日(月)に兵庫県尼崎市立園田東中学校からお二人の先生にご来校いただきました。当日はあいにく振替休業日であり,「みやぎ鎮魂の日」でもあったので,鹿折中生の学校生活の様子を見ていただくことはできませんでした。しかし,本校生徒の学校生活の様子などをお伝えして,生徒が頑張っていることをご説明しました。
 今回,お二人の先生は,園田東中学校の生徒会で3.11被災地を応援するためにおこなった「絆募金」の収益金をわざわざ届けにきてくださったのでした。学校の最寄り駅である,阪急神戸線の園田駅で,生徒会の皆さんが,被災地を励ますために募金活動をしたのだそうです。募金の御礼にチューリップの球根も差し上げたそうです。お陰で市民の皆様から温かいお志をたくさん頂戴したということでした。また,義援金とともに生徒会の皆さんからは色紙も頂戴しました。色紙では「今回の絆募金で私たちは被災地と一つになれたと思います。これからも共に頑張っていきましょう」と伝えていただきました。
 遠路おいでいただき,このようなお励ましをいただき,厚く御礼を申し上げます。園田東中学校の皆様,大変ありがとうございました。(園田東中学校の皆様からは以前にも義援金を頂戴しています。また,交流などもさせていただき,お励ましいただいてきました。)

美しいフォーム! 特別清掃

 
 
 少し不謹慎な表現なのですが,正しく「美しいフォーム」の清掃光景です。特別清掃の日は時間が普段より延長されるので,清掃時にかける音楽が異なります。今日はいつもと違うなと思って清掃の様子を見てみると,本気で頑張っている清掃活動をあちこちで見ることができました。みんなが一心に取り組む清掃活動,とても素晴らしい光景だったのです。やる気はフォーム(形)に出るものですね。手を伸ばして拭き掃除をしていたり,後ろ姿が何かを語っていたりと素晴らしい生徒たちでした。この日は古くなった清掃用具も廃棄することになっていました。また,清掃後には用具の清掃も丁寧に行っていました。一生懸命に働いて校舎を美しくしてくれてありがとう。
 

鹿メモ? それって何?

 
 本校には「鹿メモ」というメモ帳があります。いったいこれは何かなと思われるでしょう。実はこれは,生徒が各自で明日の授業予定などをメモする小さなノートのことなのです。「鹿メモ」…不思議なネーミングですね。「初代鹿メモ」は上の写真です。A6サイズの小さなノートに,「鹿メモ」「鹿マーク」「絆」と書かれたシールが貼られています。これは震災時に千葉県の勝田台中,兵庫県の園田東中,園田中,武庫中からいただいた義援金を使って,全校生徒にノートを配布したのがきっかけだったそうです。今の2年生が入学したときまではこれを使っていました。現在は在庫がなくなったので,各自が自分で小さなノートを用意して使っています。(下の写真)基本的に明日の授業予定をメモするものですが,自由に色々なことを書き込んでスケジュール管理しているのです。自分で予定を管理するためにメモすることは重要な能力です。中学生にはこれを工夫をさせることが大切だと思います。なかには付箋紙を使って教科を並びを変えて使っている生徒もいます。「いちいち書かなくても,並び替えるだけなので,このほうが便利です」と,その生徒は話していました。どう使うか楽しみです。
 

ボトルキャップ集め ご協力に感謝します

 
 
 3月8日(金)の朝,今年度の締めくくりとなるボトルキャップ集めの集計作業がありました。どうやって重さを量っているのだろうと以前から疑問に思っていましたが,生徒に聞くと保健室の体重計で簡単に量れるということで,あっさりと納得してしました。しかし,集計結果を見ると,前回まではダントツで2年生が多かったのですが,何と今回の計量では1年生が一気に2年生を上回る結果となりました。競争ではないのですが,組織票(?)というか,ご家庭でのご協力があってのことだと思います。なぜなら,生徒が下校していったなと思って見ていると,その生徒がまた校舎に戻ってくることがあるのです。しかも,ボトルキャップがたくさん入った袋をもって。きっとご家庭の皆さんに生徒がお声がけをして,ご協力をお願いしているのだと思います。もしかしたら,生徒以上に保護者の皆様が熱心にキャップを集めてくださっているのかもしれませんね。生徒の活動にお力添えをいただき,大変ありがとうございます。お陰様で,微力ですが,社会に役立つ活動ができました。生徒たちも頑張っています。今後ともよろしくお願いします。
 

感謝の気持ちをオリジナル合唱曲で

 
 卒業に際して感謝の気持ちを合唱曲で伝えよう。その曲は,自分たちが歌詞を作り,音楽担当の佐藤先生に曲をつけてもらい,卒業式で歌おう。そんな企画が3学期になって聞こえてきました。オリジナルの合唱曲なんて,そう簡単に作れるものではありません。歌詞だって,曲だって。作れたとしても,人に感動を与えられるレベルの曲になるのかどうか? そして,だいたい,いつその曲を歌えるようにする練習をするのか? 最初はこんな難しいことが実現できるのかどうか疑問でした。
 しかし,国語科の学習の一環で生徒が歌詞を考え,担当の先生の協力でなんとか完成させました。そして,音楽担当の先生が歌詞を見ながら曲のイメージをふくらませて,短期間に曲を創ってしまいました。その後,生徒は練習を一生懸命に行い,この曲が卒業式に間に合いました。
 最初は下級生にこの曲を感謝の言葉とともに披露しました。(卒業式前日,上の左の写真)そして,卒業式当日は,保護者の皆様に対して披露しました。(上の右の写真)どうやらこれで生徒の思いは完結できたようです。曲名は「ひかり」です。校歌の一節に「光り輝く中学校」とあるのがヒントになっているのだそうです。その他にも歌詞に込められた思いがあるということでした。いつまでも歌ってほしい合唱曲になりました。  録音をお聞きください→ ひかり(32kbps).mp3 

卒業式前日 後輩たちが大活躍

 
 
 卒業式のように大きな学校行事では,その準備も暫く前から始まっています。生徒は3年生を送る会を開催した後も,部活動ごとの色紙を作るなど準備をしてきました。先生たちも同様でした。そして,前日には写真のような会場作りがありました。
 体育館の清掃はもちろん,花を飾り,紅白幕を取り付け,来賓席に白布をかけて用意し,マイクや物品等の用意をします。
 そして,パイプ椅子もたくさん並べます。下の写真の生徒はパイプ椅子で遊んでいるのではありません。椅子と椅子の間の板目を一生懸命に数えて,間隔を揃えているのです。メジャーを使って図りながら行っている2年生の生徒たちもいました。ピアノの移動も重いのでなかなか大変で,しかも危険なものなのです。1・2年生のこんな準備作業があって式場ができあがるのです。紅白幕は表裏が逆だったことに気付き,最初からやり直してくれました。丁寧でした。1・2年生諸君,一生懸命に作業をしてくれて,ありがとう。お陰で立派に会場ができましたよ。一番下の写真は3年生の教室の黒板です。これも後輩たちの仕業です。よく仕上がりました。
(ちなみに会場片付けは,式当日,3年生が学級活動をしている間に,先生と後輩たちが一気に片付けているのです。これも凄いことです。みんなよく働きました。)
 
 

お陰様で第72回卒業式 53名が巣立ちました

 
 上の写真左は,卒業式前日の様子です。卒業アルバムが手渡されて,夢中になって見入っています。これまでの3年間が一気によみがえったようです。そして,寄書き欄に互いにメッセージを書き込んで交換をしていました。
 当日は3年生がとても晴れ晴れとした表情で登校しました。式は午前10時から始まり,前生徒会長の生駒くんが答辞を堂々と述べました。(下に原稿があります)1・2年生の合唱「旅立ちの日に」が歌われる中,3年生は立派に式場を後にしたのです。1・2年生の合唱「旅立ちの日に」はとても素晴らしい演奏でした。式後,会場からも拍手を頂戴しました。後輩から先輩への気持ちが伝わりました。
 上の右の写真は,卒業式後の学年集会で卒業生がオリジナル合唱曲「ひかり」を披露している様子です。保護者の皆様にこれまでの感謝の気持ちをお届けすることができました。保護者の皆様,いかがだったでしょうか?
 
 さて次は,各教室で最後の学級活動です。いよいよ級友ともお別れとなります。一人一人が前に出て,級友へのメッセージを述べました。自然に笑いや涙が溢れる場面となりました。担任の先生たちにとっても貴重な時間でした。
 学級活動を終えると3年生は昇降口から外に出ます。(下の右の写真)外では暖かい日差しの下,1・2年生が3年生の登場を待っていました。しばしの間,先生や保護者,後輩たちと写真を撮ったり,握手をしたりして別れを惜しみました。
 
 
 卒業式には,多くのご来賓の皆様にお忙しい中おいでいただき,誠にありがとうございました。また,狭山市から「気仙沼とともに歩む会」の方々に遠路おいでいただき,卒業を祝っていただきました。心より御礼申し上げます。保護者の皆様,お子様のご卒業,おめでとうございました。
※ 答辞原稿 生駒大地 横書き.pdf

あの「3.11」から8年が経ちます ③

 校舎の普通教室棟と特別教室棟をつなぐ部分,3階の図書室の後方入口で目立たない場所に,この詩が掲示されています。仙台市立木町通小学校の児童だった岩見さんの詩です。どんな経緯があってここにこれが掲示されているのか,よく分からないのです。しかし,当時の子どもたちの気持ちをよく表し,また,中学生にも読ませたいと思う内容の詩です。確かに「まえとはちがうが 必ずいいものが 帰ってくるだろう」と言ってあげたい気がします。
 これは市内のあるお菓子屋さんの店内に掲げられていた詩です。市内のホテルにも同じものがあったように思うのですが,お菓子屋さんから許可をいただいて写真を撮らせていただきました。こんな言葉が読めます。
 故郷 地震
 心から古里をほこりに思ってきたのに 3.11の大地震がふるさとを破壊してしまった 被災した人々はじっと堪えている 然し津波が去ったその後は 何事もなかったかのように 静かな大海に戻っている 震災は我々に何を伝えたかったのだろう
 海を愛してきた人間の言葉ですね。私たちは「震災は我々に何を伝えたかったのだろう」と自問し,その答えを出して生きなければなりません。「あの日」から丸8年です。