小泉小日記

行事の紹介(ワカメの刈取り,サケの稚魚の放流,海洋教育講演会)

厳しい冷え込みが和らぎ,暖かい日が続くようになりました。冬から春に向かう中で,万物が躍動し,物事に勢いが付いてきているように感じられます。
子供たちも,様々なまとめの学習を行いながら,次の学年のスタートに向けて助走をしています。そのような勢いのある子供たちの,最近の学習の様子を紹介します。

最初は,5年生の「ワカメの刈取り体験」です。
今回も,蔵内之芽組の皆さんと小泉公民館の協力をいただき,船に乗って洋上で
刈取り体験を行いました。
11月に行った種ばさみから3,4か月が過ぎましたが,事前に学習したとおり,ワカメは2m近くまで成長していました。
 
海から揚がったばかりのきらきら輝くワカメをロープから外し,陸で決められた大きさに切った後に,塩茹でをして水分を飛ばしてました。途中,ワカメの根元部分(めかぶ)を食べさせてもらったようですが,茹でたてのめかぶはさぞおいしかったことでしょう。
 

次は,2年生の「サケの稚魚の放流」の紹介です。
こちらも小泉川鮭増殖組合の皆さんと,小泉公民館の協力の下,昨年の12月から大切に育ててきました。放流の日が近付くにつれ,子供たちはサケが大きくなってくることを喜ぶ反面,少しずつ別れも惜しむようになっていました。お世話を続けてきたことで,サケに対する愛着がわき,大切にしたいという思いが強くなったのだと感じました。
 
 
当日は,鮭増殖組合の方に川辺まで稚魚を運んでいただき,バケツに入った稚魚を一人ずつ放流しました。「元気でね」や「また4年後に会おうね」などと声を掛けながら,見えなくなるまで見送りました。川下を目指して元気よく泳ぐ姿に,2年生の子供たちから「やりきったぞ」という充実感が感じられました。

最後は,4~6年生合同の「海洋教育講演会」を紹介します。
東京海洋大学 産学・地域連携推進機構の勝川俊雄 准教授から「SDG’sの基本的な考え方」と題して,ビデオ会議システムでお話をいただきました。
 
 
現在,SDG’sの17の目標を達成するために世界規模で努力目標を設定していることや,気仙沼地域においても「ESD教育」として以前から持続発展教育を行っていることなど,地球規模の環境問題に対して,継続的な取組を考えています。今回,子供たちは断片的に知っていたことを体系的に学ぶことができたとともに,これまで海洋教育等で学習してきたことも,SDG'sにつながっていることに気付くことができたと思います。
印象的な場面として,質疑応答の際に一人の児童が「もし,期限として定めた2030年までに目標が達成できなかったときは,どうなりますか?」と質問していました。勝川准教授は「できなくても罰則はないが,SDG'sを意識することで,世の中がちょっとずつ良くなっていくはず」と回答されました。
「できるからやる」や「できないからやらない」という2択ではなく,答えがない問いに対して最適解を探していくことが,これからの子供たちに求められる力なのだと思いました。