鹿中 学校生活

学校評価② 保護者の評価から

 前回に続き,今回は「保護者の評価」です。まず,保護者が「高く評価」している内容です。アンケートで保護者が高く評価している内容は,先の生徒の評価とも一致しています。保護者は,子どもが家族との対話があり,家族の一員としての自覚をもって生活していると感じています。これは生徒も同様でした。また,保護者は子どもとの関係がよく,概ね家庭教育がうまくいっていると感じる方が多いようです。一方,生徒も家族が自分に愛情を向けており,善悪の判断や規律・礼儀等を指導してくれていると感じていることから,本校生徒の親子関係は良好のように思われます。このことは,各家庭に家庭教育の基盤ができていることを示すものだと思います。
 また,保護者は学校が連絡事項等の周知をし,生徒の努力や能力を適切に評価し,健康や食育,安全や防災等について適切な指導をしていると捉え,高く評価しているようでした。
 しかし,表にはありませんが,昨年,保護者は生徒全体が規律や礼儀を守り,互いに思いやりある生活をしていると良い評価をしていましたが,今回はそうではありませんでした。
 ホームページは除いて,保護者が「低く評価」したのは,生徒のスマホやゲーム機のけじめのある利用(メディア利用)のことです。また,生徒の「生活習慣」(食事,睡眠,あいさつ,整理整頓など)のことです。これも生徒の認識と一致します。保護者の目から見ても,この問題は大きく感じられるのでしょう。多くの家庭では生徒のメディア利用や生活習慣への懸念があることが伺われます。その影響は具体的にどう表われているのでしょうか。先のように親子関係がよく,家庭教育の基盤ができており,生徒も家庭の愛情を感じていることから,今後,家庭の指導が成果を上げる可能性は高いと思います。各家庭が歩調を合わせた共通の指導をしてみてはどうかと思います。
 県教育委員会の調査では,中学1年生のメディアの利用時間は年々増加しており,令和元年は,中学1年生の60%程度が一日1時間以上利用していました。中学2・3年生はそれ以上と予想します。これは全県的な問題です。このことと関係があるかどうか,鹿折中生徒が粘り強く学習し,学習面でも活躍していると感じる保護者は少ないようです。そして,いじめや不登校のない学級(学校)づくりの点にも懸念があるようです。メディア利用や生活習慣は,学習,いじめ,不登校などに広く影響するかもしれません。家庭と学校の工夫や協力が必要です。
 表にはありませんが,昨年は「家庭学習」の実施への評価が低かったのですが,保護者の評価は変わりました。家庭学習を行う習慣形成はある程度できてきたのかもしれません。