大島と気仙沼を結ぶ連絡船「ひまわり」の船長・菅原進さんをお迎えし,防災教室が行われました。道徳の教科書にも載っている菅原船長さんのお話に5・6年生の子どもたちは,真剣に聞き入っていました。
菅原船長さんは,東日本大震災のとき,連絡船「ひまわり」を沖に出すのですが,とてつもなく大きな津波が迫ってきて,もう死ぬかもしれないと思い,片手は船のハンドルを握り,もう片方の手で近くにあった救命胴衣に手をかけたそうです。あきらめの気持ちになり,気を失ったのですが,大きな波が来て,流れてきた家が船にぶつかり,目が覚めたそうです。あきらめの気持ちになったことを船に謝り,「ひまわり」とともに,20メートルくらいの津波に全速力で向かったそうです。
津波を乗り越えたことや夜が明けるのを待ったこと,翌日大島に戻る際に船の前方の瓦礫が不思議なことに左右に分かれたこと,海が道をつくってくれているようで「ありがとう」って海に声をかけたこと……。子どもたちの眼差しは船長さんに注がれていました。
震災後,連絡船は大島の方々にとって貴重な足となるのですが,船長さんは苦しい方々からお金をもらうわけにはいかないと,乗船した方から義援金として100円から300円をいただき,それらは全て被災された方々に寄付されたそうです。
船長さんの貴重なお話をうかがった後,枝璃貴子さんの「ひまわりさん」という曲を全員で歌いました。また,菅原船長さんから,5・6年生の各クラスに1冊ずつ「津波をこえたひまわりさん」の本をいただきました。
防災教室の後,6年生の子どもたちが菅原船長さんと一緒においでになった菊田榮四郎先生に感謝の気持ちを込めて「あなたの心に」を合唱しました。
人としての生き方についても考えさせられる防災教室になりました。
菅原進船長さん,菊田榮四郎先生,ありがとうございました。